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先日、中小企業省力化投資補助金(一般型)の第5回公募要領が公開されました。前回の第4回公募(2025年9月)と見比べると賃上げ要件の定義変更などの見逃せない変更点がいくつか見られます。
本記事では、その変更点をわかりやすく解説します。
変更点①賃上げ要件
第4回では、賃上げ要件(基本要件②)について、「給与支給総額(年平均成長率+2.0%以上)」または「1人当たり給与支給総額(事業実施都道府県の最低賃金・直近5年間の年平均成長率以上)」のいずれかを満たすことが必要でした。
しかし、第5回からは賃上げ要件が「1人当たり給与支給総額の年平均成長率+3.5%以上」のみになり、従来の「役員報酬含む全従業員の給与支給総額+2.0%」と「1人当たり給与支給総額(事業実施都道府県の最低賃金・直近5年間の年平均成長率以上)」の選択ができなくなりました。
・第4回:給与支給総額の年平均成長率+2.0%以上、又は1人当たり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上増加という条件でした。
第4回公募要領9ページ

・第5回:1人当たり給与支給総額の年平均成長率を+3.5%以上増加という条件になりました。
第5回公募要領10ページ

第4回までは算定対象の給与支給総額に役員報酬が含まれましたが第5回からは役員報酬が算定対象外となっています。(第4回でも1人当たりの給与支給総額には役員報酬は含まれていませんでした)
今回より1人当たりの給与支給総額のみとなったため役員報酬の記載が無くなっています。
変更点②従業員0名の事業者は申請不可に
第4回では、応募時点で従業員が0名でも役員報酬が含まれる会社全体の「給与支給総額」の目標を用いることで申請が可能でした。しかし、第5回より従業員が0人の場合、申請自体が不可能になりました。
今後は代表者のみのマイクロ法人など、給与所得としての課税対象者がいない事業者様は申請自体が不可になったためご注意ください。
また、採択後に辞職等により算定対象従業員が0名になった場合について事務局に問い合わせたところ、その場合は補助金の返還の可能性があるという返答をいただきました。詳しくは今後公開される応募申請の手引きに詳細が記載されるそうです。
・第4回
第4回公募要領9ページ

・第5回
第5回公募要領10ページ

変更点③補助率の区切り
今回より補助金額が1,500万円を超えた場合、第4回では超えた部分の補助率が変化していましたが、第5回よりその区切りがなくなりました。これにより補助額が1,500万円を超えた場合でも、一定の補助率で補助されるようになりました。
・第4回:補助金額が「1,500万円まで」と「1,500万円を超える部分」で補助率が分かれていました。
第4回公募要領7ページ

・第5回:1,500万円の区切りが撤廃され、上限額まで一定の補助率が適用されます。
・中小企業:1/2(特例適用時:2/3)
・小規模・再生事業者:2/3
第5回公募要領8ページ

変更点④米国追加関税
第5回より米国の追加関税措置により大きな影響を受ける事業者は、サプライチェーン全体の省力化に寄与する計画を立てる場合、審査において考慮されるようになります。該当する事業者様は、指定様式での書類提出が必要になります。
第5回公募要領29ページ

変更点⑤賃上げ加点の廃止
5回公募要領30ページ
第4回までは「給与支給総額の年平均成長率+4.0%以上増加する計画を有すること、及び事業場内最低賃金を毎年3月に事業実施都道府県における最低賃金より+40円以上の水準を満たす」ことを条件に賃上げ加点が設定されていましたが、第5回より加点項目から削除されました。
今回より賃上げ要件が年平均成長率+3.5%による影響と考えられます。
その他の変更点
・序文に以下のような文言が追加されていました。第5回より採択後に証憑の提示・提出が必要になる場合がありますのでご注意ください。
第5回公募要領2ページ

・保守・メンテナンス契約に関する要件が変更されました。
第4回は外部SIerを活用する場合に、保守・メンテナンス契約の締結の必要がありました。しかし第5回では発注先が外部SIerに限らず、システム構築費を計上する場合、保守・メンテナンス契約の締結が必要になりました。
それに加えて第4回ではこの要件が「その他の要件」に記載されていましたが、第5回は善管注意義務の欄に記載されています。
第4回公募要領10ページ


まとめ
今回の大きな変更点は以下になります。
・賃上げ要件の変更
・従業員0名の場合の申請不可
第4回の全従業員の給与を合算した給与支給総額を年率平均+2.0%成長させるという要件は従業員の給与を据え置きして役員報酬のみを引き上げることによって要件を満たすことが可能でした。
しかし、それでは実際に働いてる一般従業員の方の賃上げに繋がっていないことから要件から外されたのでしょう。
次回は賃上げ要件について詳しく追加解説していきます。ご興味ある方は楽しみにお待ちください。
弊社でも申請サポートを行っていますので申請を考えている事業者様はぜひご相談お待ちしています。







